計算科学①

世外奇人495です。計算科学(computational science)という学問分野があります。これは所謂情報科学や計算機科学(computer science)とは別物です。これについて紹介してみます。

計算科学とは、コンピュータや情報の理論を扱う学問ではなく、コンピュータを使って科学の問題を解決しようという学問分野の総称です。時々聞く「スパコンで新薬の開発が出来ました」とかがこれです。今回は特に、物理シミュレーションについて書きます。

物理シミュレーションとは、その名の通りコンピュータに物理の計算をさせることです。え、実験すれば良いじゃないかって?しかし模型を作るのには材料費や加工費も掛かるし、時間も掛かるので、新製品の設計等の試行回数がたくさん必要なものでは十分な回数実験出来ませんね?また、原子炉みたいな、例えば放射線等の要因で測定が困難な事象もありますよね。そういう場合、コンピュータなら何度でも条件を変えて実験出来ますし、現実世界では測定出来ないパラメータも測定、分析することが出来ます。これがシミュレーションの意義ですね。また、最近のゲームに使われている物理エンジンとか呼ばれているのも物理シミュレーションの応用の一つですし、爆発等のエフェクトもそうですね。次に、じゃあ具体的にどういう物理を計算すればどういうことが出来るのか述べてみます。今回は材料と流体しか時間の都合上述べませんが。

固体が動く、変形する、破壊する等の動きを計算するのは、主に材料力学(建築系の人は構造力学と呼ぶ)や破壊力学の分野ですね。理学部の人には弾性力学や塑性力学の分野だと言った方が良いかもしれません。ゲームで使われている物理エンジンというと、このイメージが強いでしょうか。機械設計では、その機械が壊れないかどうか、より効率的な形があるかどうか等を検証出来ます。後述する流体や熱と組み合わせて使うことも多いです。固体が動くというと個別要素法(discrete element method)とかが、変形というと有限要素法(finite element method)が有名ではないでしょうか。

水が流れる、風が吹く、こういう動きは流体力学ですね。機械や構造物の空気抵抗や振動破壊を論じたい時には先述の材料と組み合わせて計算しますし、熱の伝達を議論する際には熱と組み合わせる等、様々な用途があり、それによって計算手法も使い分ける印象があります。速度起電力とかの関係で電磁気と併用することもありますし。他にも水面の大変形を伴うかどうか、圧縮性かどうか、複数の流体が混じったりしているかどうか、等々。多く用例を挙げるのも大変なので一つだけ。ゲーム等に使われる爆発は、典型的な圧縮性流体の挙動だと思います、はい。

今回はこれで筆を置きますが、この記事の評判によっては続き書きます。

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